ぷっくん★紀行

那智勝浦〜太地〜古座

久しぶりの100選巡りに出かけることに。前日までの降雨で心配したがまずまずの日和。

例によって山越えルートを行く。3時間ほどで新宮市内に到着。軽く寄り道したあと、開通したばかりの二階道路那智勝浦道を通ってみることに。国道42号線のバイパスだが、いわゆる高規格道路で実に立派なものだった。新宮市内から那智勝浦町までの短い区間なのだが、旧来の道はよく混雑するらしく、バイパスは地元の念願だったようだ。その割に交通量が少なめなのは、新宮市内への降り口が少ないせいか。もう1箇所くらいあっても良いと思うが、予算の都合で造れなかったのかも知れない。ただ、三重・奈良方面から真っ直ぐ那智を目指すなら非常に有り難い道路だと思う。実に快適。時間もかなり短縮されるのではないだろうか。今日の所要時間も10分くらい。混雑時の旧道は40分くらい掛かることもあるらしいのでそれは快適だろう。折角の道路なのだから精々宣伝して観光や物流関係の交通量を増やすべきだと思う。

さて、快調に那智まで到着。早速那智の滝方面へ向かう。さすが連休だけあってそれなりに混雑している。観光バスだと対向しにくい箇所があったり、ヘアピンカーブで登りにくい箇所が度々あるので中々進まない。まあやむを得ない。焦らずゆっくり登っていく。滝への登り口の近くまで駐車場がある。以前より駐車場が増えた気がする。以前といっても大分昔の記憶なのだが。その駐車場もほぼ満車状態だった。さすが超有名スポットだけのことはある。こちらは滝が目的ではないので華麗にスルーしてさらに登っていく。那智山スカイラインは有料道路だったのだがどこまで行っても料金所が見あたらない。どうやら無料になったらしい。有り難いことだ。

どんどん登っていくと、目的地の「那智山見晴台」への案内看板が現れた。それにしたがってさらに登る。ちょっとした駐車スペースのある見晴台へ到着。見晴台、といってもモニュメントや慰霊碑以外何もない。かつては休憩所みたいな建物があったらしく基礎が残っていたが、今は撤去されていた。あまり訪れる人がないのだろう。折角見晴らしのよい場所なのに勿体ない。車を降りて奥の方へ行ってみると、成る程熊野灘が見える。もうちょっと空気が澄み渡っていたらもっと美しい景色が堪能出来るのだろうが、今日は雲が多めでなおかつ霞んでいる。ちょっと残念。まあ昨日までの悪天候を思えば上等なのだが。道を挟んだ向かい側に大きな石仏が建っている。円形の台座周りにはお地蔵様がびっしり並んでいる。お地蔵様の台座の下には素朴な焼き物の小さなお地蔵様がお供えされている。下の寺院で買うのだろうか、全部同じ格好をしている。石仏の台座部分に「熊野交通株式会社」と掘られている。熊野交通が寄進したのだろうか。見晴台にある慰霊碑にも熊野交通の文字が掘られている。スカイラインや見晴台の工事中に殉職した人がいたのだろうか。場所が場所だけにかなりの難工事だったに違いない。お陰で快適なドライブが出来る。感謝感謝だ。

さらにスカイラインを登って那智高原公園を目指す。しばらくするとスカイラインではなく主要県道に変わる。どっちにしても同じような道だ。途中で道が崩れている箇所がある。物騒だ。大雨の後は来ない方が良さそうだ。さらに進むと駐車場と芝生の広場が目の前に現れた。こんな山奥にこんな場所があるとは初めて知った。モニュメントもすぐに見つけることが出来た。時間があれば少しゆっくりしていきたい所だが、今回はあくまでモニュメント発見が目的なので断念。また改めて来て見たい所だ。

スカイラインを下って那智勝浦の街中へ出る。しばらく来ないうちに新しい道が出来たりしているのでちょっと戸惑う。次の目的地は那智の浜だ。ちょっと道を間違えるもすぐに辿り着くことが出来た。事前情報により浜で時計台を探す。すぐに見つかった。丁度那智駅の裏手にあたる場所だ。シーズンオフのためか人はほとんどいない。海は美しいし実に良い場所だ。のんびりしていきたいが残念ながら時間がない。先を急ぐ。

「紀の松島」のモニュメントは勝浦の街中、島行きの船の発着場前に建っていた。ごちゃごちゃして人も多かったのでさっさと撮影を済ませて出発する。

国道42号線に戻り、次の目的地を目指す。「くまのじ」の前ということだが、「くまのじ」って何だろう?良く分からないまま進んでいくと、まさに「くまのじ」の亜真ん前に建っていた。正式名は「国民年金健康保養センター くまのじ」らしい。こんな施設が在ること自体知らなかった。何しろこの辺りには随分来ていなかったので最近の様子がさっぱり分からない。無事撮影を済ませて次なる目的地へ。

太地町も久しぶりだ。久しぶりすぎて何時以来かさっぱり分からない。たぶん小学生の頃に来たっきりではないだろうか。ン十年も経っているので様子が変わっているのではないだろうか。町内に入ってすぐ鯨のアーチがある。折角なので撮影。さらに進むと捕鯨資料館がある。捕鯨船を陸揚げして資料館としている。中に入る時間はないので外から撮影。鯨のしっぽの噴水も撮影。すぐ近くにも鯨関連の施設がいろいろあるが全部割愛。とにかくモニュメントを探す。まず「ふるさと歩道」を探すが見つからない。遊歩道らしきものを発見して歩いてみるが、少し歩くと通行止めになっている。無理矢理進入して歩いて見るも見あたらない。海は美しく気持ちの良い遊歩道だが、閉鎖されているのは勿体ない。危険箇所の修復予算がないのだろうが、この辺りは自然がウリなのだから何とかして欲しい所だ。行けども行けどもありそうな気配がないので途中で引き返す。ずっと歩けばくじらの博物館あたりまで行くのだろうか。時間があれば歩いてみるのも一興だろうがそうは行かない。取りあえず車に戻って先に別のモニュメントを探すことにする。

燈明崎へは割とすんなり辿り着いた。車を降りて苔むした歩道を歩いていくと、モニュメントが建っていた。撮影を済ませて、さらに奥へ行ってみる。日本初の灯台跡と狼煙場跡があった。石造りの小さな展望所があり、登ってみると中々の景色だった。熊野灘はどこから見ても美しい。このあたりは特にリアス式海岸なのでなお美しい。しかしあまりゆっくりはしていられないので次の目的地へ出発する。

梶取崎へもすんなり到着。ここは燈明崎よりもさらに美しい。広々とした芝生広場の奥に白亜の灯台が建っている。灯台のてっぺんには風見鶏ならぬ風見鯨が乗っかっている。可愛い。向かって灯台の右手の方にモニュメントは建っていた。あまりに気持ちの良い場所だったので少し長居した。時刻は16:30過ぎ。名残惜しいがふるさと歩道のモニュメントを探すべく出発する。

相方は国民宿舎の裏手がアヤシイといって車を進める。堤防沿いに車を止めて、辺りを探すと、何と発見。堤防の切れ目に細い石段があり、そこを降りると海沿いに遊歩道があった。最初に歩いた遊歩道と似たような感じだ。少し歩いたところにモニュメントが海を背にして建っていた。こんな海際に建っていて高波にさらわれたりしないのだろうか。思いの外錆びも少ない。風向きの都合なのか。撮影すると肉眼で見るよりもずっと暗くなってしまった。もう夕方なので仕方がない。

これで当初の予定通り回ることが出来た。まだどうにか明るいので、古座方面へ進むことにする。撮影出来なくてもモニュメントを見つけておこうというのだ。

国道42号線を串本方面に向かって走る。次なる目的地は古座の田原海岸と荒船海岸。入り口はすぐに分かった。国道を左折して橋を渡る。エビのレリーフがある橋だった。進んでいくと左手に国民宿舎、右手に海水浴場、モニュメントは砂浜の手前の芝生広場に建っていた。何とか撮影出来そうな明るさだったので良かった。さらに奥へと進む。が、漁港の中へ入り込んでしまう。広い道を進んだのだがこちらではなかったらしい。逆戻りして細い方の道を進む。対向できない道が結構続いた。そのうち左手にキャンプ場らしき施設が現れ、前方にモニュメントが建っていた。その少し手前の道に地元民らしきオジサマがたむろしていた。狭い道なのに地べたへ座り込んでいる。何してるんだろう。まあ通れたからいいんだけど。ちょっと広くなっているところに駐車する。そこにはオジサマたちのものと思われる軽トラが止まっていた。荷台にはイヌ。精悍な顔立ちをしている。良くしつけされているらしく全く吠えない。猟犬なのだろうか。オジサマの方を見ると猟銃らしきものを持っている人がいた。これから撃ちに行くのだろうか。もうかなり暗くなって来たので急いで撮影。相方が話しかけに来たオジサマたちに答えている。見知らぬ相手だというのにいきなり下ネタをかます。もうこれやからジモティのオジサマは...w

無事撮影を済ませて来た道を引き返す。分かれ道の写真を撮っておく。ちょうど「密入国監視所」なる看板が立っている。これを左へ入ると荒船海岸のモニュメントがある。それにしても密入国監視って・・・・実は紀南の海辺では時々見かける看板である。海から上がって来るのである。実に迷惑な話だ。年間ある程度の人数が捕まるらしい。最後に国民宿舎も撮影して田原海岸を後にした。

さすがにこれ以上の撮影は難しいが、このまま42号線を走って次のモニュメントの位置を確認することにした。国道沿いに建っていると思われるのは「西向」「橋杭岩」など。「西向」は勝浦方向から和歌山方面に向かってだと橋を渡ってすぐのところにある。小さな公園みたいな場所だった。もうほとんど真っ暗といって良い状態だったので撮影は断念、そのまま出発。串本まで進むと橋杭岩の駐車場に建つモニュメントを発見。この2つはもうゲットしたも同然だ。次回が楽しみである。

そのまま国道42号線を和歌山方面へ進む。田辺市内のバイパスでかなり渋滞していたので御坊田辺道をみなべまで走ることにする。軽自動車で300円。これはかなりお値打ちだ。渋滞もなくスイスイ走ることが出来た。これ以上進むと渋滞にはまるので危険だ。案内板に御坊南−海南渋滞30kmと出ていた。この道で渋滞なんて拷問に等しい。とっとと降りて正解だ。

由良の峠を下りる辺りまではスイスイ走れたのだが、湯浅あたりで妙に車が増えだした。あれ?と思っているうちに有田市内ですっかり渋滞にはまる。もう21:00過ぎているというのに何故こんなに混むんだろう。連休だからなのか?正月かよっ!!と文句たれながらのろのろ進む。金屋から山越えすれば良かったと後悔するも時既に遅し。それでも有田市内と下津付近でちょこっと抜け道を通って多少時間を稼ぐ。少しくらい余分に走っても渋滞してるよりずっといい。

結局自宅へ帰り着いたのは22:30を回っていた。最後がちょっと予定外だったが、まあ良い旅でした。次回は来月の予定。あと2回で完全制覇するつもりだ。天候次第ではあるが。今日くらいのお天気で充分だから、雨が降らないことを祈る。


【記事リンク】和歌山県の朝日・夕陽100選
100選の旅>那智勝浦〜古座・前編100選の旅>那智勝浦〜古座・後編
※お人形の写真があります。抵抗のない方は是非ご覧下さい。


2008年10月12日(日)  No.33 (朝日・夕陽100選)

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